ポーレイ茶探求クラス第3回



















































































今日は年代物ポーレイ茶を飲みながら、熟茶・生茶の見分け&年代別餅茶の包装の違い・特徴を勉強しました。

<包装の際に用いられるもの、その呼び名>

原支(ユンジー)

七子茶餅は七枚で一つにまとめられた筒、12筒(84枚)一組で梱包される。この梱包された1組を原支と呼ぶ。

原筒(ユントン)
七子茶餅7枚を一つにまとめた筒のこと。
戦前は竹の皮で包んでから6本の竹ひごをつかって括っていた。75年になると、紐が麻縄に変わり、85年からは針金が使われるようになった。現在では店の注文によっていろいろなもので結ばれている。

支票(ジーピウ)
原支一組に一枚ある、マッホウ、製造年度、生産場所などが書かれた紙。

内飛(ノイピウ)
餅1枚1枚に入っている紙。70年代以降は英語の文字での説明もある。

*まとめ・見分け方・その1*
原支 原筒 支票 内飛
戦前 竹篭 竹の皮と
6本の竹ひご
竹の皮に
毛筆茶荘名
形が様々
戦後すぐ デザインが統一
8中1茶
60年代 餅茶空白時代(文革)
70年代 竹篭
木箱
75年ごろから
麻紐が使われ
始める
紙に印刷 英語の説明文
が入る






93年内飛がない
80年代 竹篭
木箱
85年ごろから
針金が使われ
始める
90年代 竹篭
ダンボール
さまざまな紐。
店によって
注文に応じる
00年代 竹篭
ダンボール
など様々

*まとめ・見分け方・その2*(お茶を包む紙)
文字 紙質 茶葉の形
60年代 餅茶空白時代
70年代 丸い文字「出」
という字と「口」
という字に特徴
がある
75年の紙
には模様
(縞のような)
80年代 文字が丸くない 紙質が厚い 茶葉に厚み
がある
90年代 紙質が薄い 茶葉が薄く
崩れやすい
注意:工場によって違うものを使って包装する場合があるので必ず当てはまるわけではない。あくまでも目安。

今日は70年代のポーレイ茶を中心に飲みました。
<70年代を代表するポーレイ茶>
・中茶牌鐵餅(青餅)   1970年 産地:雲南・下關
・小黄印(青餅)      1975年 産地:雲南・孟海
・雲来圓茶(7572青餅) 1975年 産地:雲南・孟海(1975年だけ生茶。以降熟茶)
・中茶牌簡體字(青餅) 1975年 産地:雲南・下關
・大黄印(熟餅)      1975年 産地:雲南・孟海
・熟餅皇(7582熟餅)   1975年 産地:雲南・孟海(熟茶から生茶へ製造変更)
・7613 (熟茶)      1976年 産地:雲南・孟海
・7612(青餅)      1976年 産地:雲南・孟海

<飲んだお茶>
●テン山遺珍(1976年)76113 熟散茶(下關)
熟茶。やわらかく甘い飲み心地。熟茶は「蔘香(サンホイ)」という香がすると言われ、人参のような香がすると言われます。(人参といっても漢方系の人参のようです)

中茶牌簡體字(1975年)青餅茶
下關ではレンガ茶を多く産出している。餅茶はあまり作っていない。味は渋みが強く、味が濃い。教室の中ではいまいち不人気。(でも私は第3,4せん目OKだと思った。)

●雲来圓茶(1975年)7572青餅茶
「雲来圓」というのはレストランの名前。(今は存在していない)。私はこのお茶が一番気に入った!甘くて香がよく、口の中にバランスよく広がる感じ。癖がない。

●小黄印(1975年)7542青餅茶
茶を包む紙の「茶」の色が黄色い。飲み心地はさらりとしているが甘い。














































7542に関しては85年のものも紙に縦じまがある。(台湾で73年として売られてしまった。)
第4回ポーレイ茶探求クラス 今日は戦後のポーレイ茶(年代もの!!)を飲みました。
戦後中国は共産党の時代になり、香港のお茶業者であっても共産党員につながりがなければお茶が手に入らない時代になりました。その関係で一部の人間が大量にお茶を購入。そのつながりの人がその人からお茶を買うというように、開かれた市場ではなかったようです。この茶荘のオーナーは「同昌行」という貿易会社の張氏に頼み、雲南青餅を大量に購入することに成功。「紅印」という現在ではとても人気があるポーレイ茶です。その当時は年代が浅く青臭かったポーレイ茶は17ドルほど(当時の給料は月40ドルほど)で取引されていましたが、いまではそのお茶はゆっくり陳化し、コレクターや老舗の茶楼に売られています。現在では一枚の青餅が1万ドル以上で売られるようになっています。

今日は香港人の初任給(1万ドル弱)ほどのお茶ばかりを飲みました。

●廣雲貢餅(1958年もの)
雲南と広東とベトナムの茶葉を使って後発酵させたお茶。飲み心地がさらりとしていてすっきりする。ほどよい渋みがいい。このお茶の特徴は外紙がなく、味が薄いこと。お湯をいれるとニッキのような甘い香りがする。58年の内飛は四角、80年代は丸い。

●藍印鉄餅(1950年もの)孟海
味が濃く、香りもいい。乾倉でゆっくり発酵されたもの。樟脳の香りがする。上品な味と香で生唾が出るようなおいしさ。

●思普貢茗(1938年もの)
舌に甘みが強く来るお茶。蓮の葉の香がする。柔らかく飲むと少々眠くなる。。。

もう授業と言うより、お茶を飲んで飲んで飲みまくって舌に味を記憶させると言った方が正しいかもしれません。めったに飲めないお茶ばかりです。。。これを個人で飲もうと思ったら散財です!!こうして教室に通って皆で飲めば安くてたくさん飲めるわけだから、本当にお得!!ポーレイ茶は古くなればなるほど味が上品になり、飲むと体が熱くなるような感じがします。すごくやわらかくてまろやかな味にうっとり♪レストランのポーレイはもう飲めない!!?次週はなんと100年ものポーレイ茶!!

第5回ポーレイ茶探求クラス 今日はとうとう最後のポーレイ茶!今日は最後なので本当にいいお茶を飲みました。

ポーレイ茶で有名なもの(偽造品がある可能性がある)

宋聘號(1900年)
同興號(1911年)
同慶號(1920年)
黄文興(1930年)
紅印  (1949年)
中茶牌繁體字(1986年)
8582青餅(1985年)
8653青餅(1986年)

見分け方は今まで勉強したように、内票、包装、そして口当たり、香、湯色をみる。

今日はもう、いいお茶をひたすら味わってきました♪
戦前のお茶
●雲生祥(ワンサンチャー)1930年
茶葉にほのかな梅の香りがする。甘みが強く、香りが高い。

●黄錦堂1920年
易武山で採れた茶葉を使用しているため、味、香、甘みがさらに強い。
お茶を入れない状態で茶葉の香をかいで見ると蓮の葉の香りがする。

●同興(トンシン)1911年
甘さが口の中で深く広がり、体が熱くなるような感覚がする。眠気を誘うようなまろやかで深い味わい。

こんないいポーレイ茶を飲む機会はおそらく一生ないでしょう。今日はひたすら飲んで味を舌に染み付けました。今日飲んだのは一枚サラリーマン一ヶ月給料分ぐらいのお茶!!さすがにすごい!
いいポーレイ茶を飲むと、体が反応するそうです。
私の場合は飲んだらなんだかすごくけだるくなって寝てしまいそうだった。そのうちおなかの調子が活発になり。。。なんて体に影響がすぐ来ました。他にも、体が熱くなる人、毛が逆立つ人、ゲップが出てくる人などがいるそうです。おもしろいですね。

お店の中のガラスケースに飾ってあるポーレイ茶は一枚50万をくだらないものや、値が付けられないほど貴重なものもあります。見るだけでも価値アリかも!!



お茶を勉強して

生活の中に様々な種類のお茶がある香港で、お茶を習えたことは意義があったなあと思います。またよい茶荘にめぐり合えて本当によかったです。生活においしいお茶がある、それだけですごく贅沢な気分になります。また、勉強したからこそわかったお茶の文化。その文化を感じながら飲むことはお茶の味を深めることになります。また、香港に遊びに来た人においしいお茶を飲んでもらえるという自信がつきました。普段日本で飲んでる「この味が中国のお茶の味だ」と思っていたお茶はかなりうそ。特に日本にある「ポーレイ茶」は申し訳ないほどまずい!!と断言できます。ぜひ中国に遊びに来ておいしいお茶を飲んでみてください。



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